ランドセルはお子さまの小学校生活をともに支える大切な存在ですよね。
中でも「革のランドセル」は高級感あふれる見た目と、使い込むほどに愛着が増す質感が魅力で、根強い人気を誇っています。
特に牛革やコードバンなど、本革素材を使ったランドセルは、耐久性やエイジング(経年変化)を楽しみたいご家族の皆さまにおすすめです。
しかしながら、本革は人工皮革に比べると値段が高かったり、お手入れが必要だったりと、不安を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、そんな「革のランドセル」の特徴と魅力をはじめ、牛革・コードバンそれぞれのメリット・デメリットや選ぶときにチェックしておきたいポイントを詳しくご紹介します。
お子さまの6年間をサポートする一生ものの相棒を選ぶために、ぜひ最後までご覧ください。
ランドセルに使われる革の特徴と魅力

革のランドセルは、その奥深い風合いや高級感で多くの方の心をがっちりと掴み離さない伝統的なアイテム。
人工皮革と比べると、水分や傷に対してはやや注意が必要ですが、その分しっかりと手入れをすれば何年も美しい状態を保てる点が魅力です。
小学校の間、そして卒業後も記念にとっておきたいと考える方には、本革ランドセルの価値をきっと実感していただけるはずです。

革のランドセルが持つ独特の雰囲気は、やはり特別ですよね。
牛革やコードバンなど、本革ランドセルを選ぶ理由
本革ランドセルの代表素材といえば「牛革」と「コードバン」。
牛革は比較的コストを抑えつつ、厚みがあって丈夫なところが特徴です。
コードバンは馬の臀部(しり部分)からわずかしか採れない希少性の高い素材で、丈夫さと美しい光沢を兼ね備えています。
本革ならではの質感や香り、そして、使うほどに変化するエイジングの楽しみがあるのも、本革ランドセルならではの醍醐味でしょう。
革ならではの高級感と風合いが魅力
本革には「シボ」と呼ばれる表面の凹凸や、繊維による独特の表情があり、人工皮革にはない味わいを楽しむことができます。
コードバンであれば、きめ細かく上品に光を反射する表面が、牛革であれば従来のランドセルらしいナチュラルな仕上がりが魅力です。
どちらもエイジングにより艶や深みが増していくので、6年間を通してお子さまと一緒に成長していく特別感を味わえます。
牛革ランドセルのメリット・デメリット


牛革は昔ながらのランドセル素材として親しまれ、現在でも多くのモデルに採用されています。
ここでは、そのメリットとデメリットを具体的に見ていきましょう。



牛革はランドセルの定番素材ですね。まずはメリットから見ていきましょう!
メリット
牛革が選ばれる理由には、自然由来の質感や手入れのしやすさなど、いくつかのポイントがあります。
自然な質感とやわらかな光沢
牛革の表面には、革特有の小さな皺(シボ)や毛穴の跡など、自然素材ならではの表情が残っている場合があります。
こうした風合いがランドセルに個性を与え、本物の革製品らしいやわらかな光沢感を生むのです。
使い始めの段階でも落ち着いた質感があり、どんな服装や場面にも合わせやすいのがうれしいところです。
使い込むほど味わいが増すエイジング
牛革は適度に厚みがあり、丈夫でありながら柔軟性も備えています。
通学で多少の傷が付いても、手入れをすることで目立たなくなり、むしろ味わいが増していきます。
お子さまが使い続けることで現れる革の色合いや質感の変化は、まさに世界に一つだけのランドセルへと育っていく過程です。
適度な耐久性とお手入れのしやすさ
牛革はコードバンほどの希少性はないものの、普段使いには十分すぎるほどの頑丈さがあります。
また、ランドセルでは防水加工を施してあるものも多く、雨の日や汚れが気になる場面でも安心。
お手入れにかける手間とコストを抑えつつ、本革の醍醐味を味わえるのが牛革ランドセルの魅力と言えます。
デメリット
牛革ランドセルには、素材の特性上気をつけておきたいデメリットも存在します。



一方で、牛革ならではの注意点もありますので、確認しておきましょう。
人工皮革と比べるとやや重量がある
本革ランドセルはどうしても人工皮革製より重くなりがちです。
近年は軽量化が進んでいるものの、長時間の通学や体格の小さなお子さまには負担になりやすいかもしれません。
購入前に実際の重量を確認し、お子さまが背負ったときのフィット感も確かめてみることが大切です。
水や汚れに弱い場合がある(防水加工の有無に注意)
本革は、素材によっては水分を吸収しやすい性質があります。
雨天時に濡れすぎるとシミが残ることもあるため、防水スプレーなどの日々のケアが欠かせません。
購入時に防水加工・撥水加工が施されているかどうかをチェックし、必要に応じて定期的にメンテナンスを行いましょう。
コードバンランドセルのメリット・デメリット


コードバンは「革のダイヤモンド」と称されるほど貴重で、高級ランドセルの代名詞とも言える素材です。
高価格帯ではありますが、その美しさと耐久性は多くのご家族を魅了しています。



次は、希少なコードバンについてです。その輝きには誰もが惹きつけられますね!
メリット
見た目の華やかさと長く使える丈夫さが、コードバン最大の魅力です。
希少価値が高い革素材ならではの丈夫さ
コードバンは馬の臀部からわずかしか採れないため、希少価値が非常に高い素材です。
そして、この部位は繊維がぎゅっと詰まっており、傷がつきにくく型崩れもしにくいとされています。
通学で毎日使うランドセルにとって、丈夫さは大切なポイントですよね。
きめ細かく美しい表面と独特の光沢
コードバンの表面はきめが細かく、光沢が強いのが特徴です。
角度によって反射する光の質感が異なり、とても上品な印象を与えます。
高級感あるランドセルをお子さまに持たせたいとお考えのご家族には、まさにうってつけと言えるでしょう。
手になじむ使い心地と長期間使える耐久性
繊維組織が詰まっているため、しっかりしたコシがありながら、使うほどに手になじんでくる感触も楽しめます。
エイジングによって表面の艶がさらに増し、6年間を通してその美しさを保ちやすい点もコードバンランドセルの大きなメリットです。
デメリット
希少な素材であるがゆえの問題や、メンテナンス面での注意点もあります。



メリットが多いコードバンですが、やはり注意点もあります。こちらも確認しましょう。
牛革よりも高価になりがち
コードバンの入手難易度は牛革よりもはるかに高いため、ランドセルの価格も自然と高くなりがちです。
美しさや耐久性は魅力的ですが、家計と相談のうえで予算を組む必要があるかもしれません。
長く使うものだからこそ、慎重に検討したいポイントです。
手入れを怠ると傷や汚れが目立ちやすい
コードバンは表面が非常になめらかで、傷が目立ちやすい面があります。
防水・撥水加工がしっかり施されていない場合、雨や汚れもダイレクトに影響を与えることも。
専用のクリームやスプレーなどで定期的にメンテナンスし、こまめに拭き取りなどのお手入れを行うことが大切です。
革の風合いを楽しむエイジングの魅力


本革ランドセルの大きな楽しみのひとつが、“エイジング”とも呼ばれる経年変化。
質の良い革は、時間をかけて使い込むほどに味わい深い表情を見せるようになります。



ランドセルと過ごした6年間の思い出が、革の表情に刻まれていくなんて素敵ですね!エイジングは本革ならではの特別な体験です。
時間とともに変化する色合いやツヤ
牛革でもコードバンでも、使い込むことで革がやわらかくなり、色合いや艶の具合が微妙に変化していきます。
最初は明るい赤だったランドセルが、6年後にはしっとり深みのある色に成長する…そんなドラマチックな移ろいを感じられるのは本革ならではの特権です。
子ども自身の成長とともに味わう特別感
ランドセルはお子さまが小学校という大きなステップを踏み出す際に手にするアイテム。
毎日使ううちに革も少しずつ変化し、その姿がお子さまの成長と重なっていくのは、かけがえのない思い出になります。
卒業後に見返してみても、その傷ひとつひとつが懐かしい記憶として残るはずです。
お手入れ次第で長く愛用できるコツ
エイジングを美しく保つには、やはり適切なメンテナンスが欠かせません。
汚れを拭き取る、定期的にクリームを塗る、防水スプレーを施すなどの基本的なケアをするだけでも、革の寿命は大きく変わります。
特にコードバンの場合はデリケートな面があるため、取り扱いには少し注意が必要です。
本革ランドセルと人工皮革ランドセルの違い


ランドセル市場では、本革製だけでなくクラリーノ®Fなどの人工皮革製も非常に人気を集めています。
ここでは、それぞれの特徴を比較しながら見ていきましょう。



最近人気の人工皮革と、本革はどう違うのでしょうか? それぞれの良い点を見ていきましょう。
質感・デザイン性の比較
本革は革特有のぬくもりや香りがあり、時間が経つほどに味わい深くなる質感が魅力です。
一方、人工皮革はカラーバリエーションが豊富で、パステルやメタリックなど個性的な色も選べます。
お子さま自身の好みに合わせて、デザインを重視したい場合は人工皮革も検討の価値があります。
本革特有の質感と人工皮革の多彩なカラーバリエーション
本革はどうしても色数が限られるイメージがある一方、人工皮革ならピンクやパープル、モスグリーンなど幅広い色味を揃えやすいです。
ただし近年は本革の染色技術も向上しており、より多彩なカラーを取り扱うメーカーも増えています。
重量・耐久性の比較
本革はやや重量があるものの、衝撃や摩耗に強くエイジングを楽しめるというメリットがあります。
人工皮革は軽量性に優れ、汚れにくいのがポイントです。
どちらも日進月歩で技術が進んでおり、最新モデルでは重量差がかなり縮まってきています。
近年は軽量化技術の進歩で差が縮まっている
本革ランドセルでも、芯材や縫製技術の改良で以前ほど重たく感じない設計が増えています。
人工皮革においても強度やクッション性の向上が進んでいるため、単純に「本革は重い、人工皮革は軽い」とは言い切れなくなってきているのが現状です。
お手入れ方法とコスト面の比較
本革は適度なメンテナンスが必須ですが、その分しっかり手をかければ一生思い出に残る逸品になります。
人工皮革はケアが簡単で、比較的手に取りやすい価格帯が魅力です。
ご家族のライフスタイルや予算に合わせて選択すると良いでしょう。
本革は定期的なメンテナンスが必要なものも
本革は本来、水分や汚れに弱い部分を持っていますが、ランドセルに関しては、防水・撥水加工があるため、基本的にメンテナンスフリーで6年間使い続けられます。
汚れが気になる場合は、乾いた布などで拭き取ります。
人工皮革はお手入れが手軽でコスパが良い
人工皮革製のランドセルは汚れてもサッと拭けるので、普段忙しいご家族の皆さまにはありがたい存在かもしれません。
また、価格も本革より抑えられやすいため、予算重視の方には魅力的です。
ランドセル 革を選ぶ際に確認すべきポイント
本革ランドセルは魅力がたっぷりですが、その分選び方にはコツがあります。
ここでは、失敗しないために押さえておきたいポイントをまとめました。



さあ、いよいよランドセル選び!これらのポイントをチェックして、お子さまにぴったりの本革ランドセルを見つけてくださいね。
革の種類(牛革、コードバンなど)と特徴を理解する
「牛革」は本革ならではの風合いと価格のバランスが良く、「コードバン」は高級感と耐久性に優れているのが魅力。
予算やデザインの好み、お子さまの使用感などを総合的に考えて選びましょう。
重量やサイズ感をお子さまの負担にならない範囲で検討
ランドセルは教科書や筆箱、給食袋などを詰め込むこともありますので、本体があまりに重いとお子さまの身体に負担がかかります。
実際に店舗などで背負ってみて、肩ベルトの長さや背あてのクッション具合も確認してみるのがおすすめです。
防水・撥水加工など、実用性を高める加工の有無
本革の場合、防水・撥水加工があるかどうかで雨の日の扱いやすさが大きく変わります。
できれば加工済みのものを選ぶか、あとから自分で防水スプレーなどを施すなどして対策するのが安心です。
保証や修理体制が整っているかどうか
ランドセルを購入する際は、万が一の破損や不具合時にどのようなサポートが受けられるかを確かめておきましょう。
無料修理や補修パーツの交換など、メーカーや販売店によって対応が異なる場合があります。
まとめ:革のランドセルを選ぶなら知っておきたいこと


革のランドセルは、お子さまの6年間だけでなく、その後も思い出として残せる特別な存在です。
牛革やコードバンにはそれぞれ魅力と注意点がありますが、本革ならではの高級感に惹かれるご家族の皆さまも多いのではないでしょうか。
牛革・コードバンそれぞれの魅力と注意点を理解する
牛革は自然な風合いと扱いやすさを、コードバンは希少性と抜群の耐久性・美しさを持っています。
予算やお子さまの好みにあわせて、どちらがよりマッチするかじっくり考えてみてください。
本革の魅力を楽しめるかどうかがカギ
本革ランドセルの魅力はなんといっても、ぬくもりと香り、天然素材ならではの風合いを楽しめることです。
幼い頃から本物に触れることで、物を大切にすることを学び、汚れや傷も「思い出の証」として愛せるかどうかが、本革の醍醐味を最大限味わうポイントになるでしょう。
子どもが6年間安心して使えるよう、慎重に選ぶのがおすすめ
ランドセルはお子さまが毎日背負うものです。
デザインだけでなく、重量やフィット感、防水性、アフターサポートなど実用面も重視して選んでくださいね。
大切なお子さまの晴れやかな入学式と、その後の学校生活を、より豊かに彩るランドセルが見つかることを願っています。



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