お子さまの小学校入学が近づくこの時期、ランドセル選びは大切なイベントですね。
とはいえ、ランドセルを選ぶ機会は滅多にないですから、どんな素材があるのか、どうやって選べば良いのかなど疑問がたくさんあるのではないでしょうか。
今回はランドセルの素材について掘り下げ、それぞれの特徴と魅力をお伝えします。
素材選びはランドセルの機能性や外観に大きく影響するものです。
お子さまやご家族の希望、求める機能や品質、予算などの参考になればうれしいです。
一覧で紹介!ランドセルに使われる素材とは?
ランドセルの素材には、さまざまな種類があります。
最も高級な物ではコードバン(馬革)、続いて牛革、そしてお求めやすいクラリーノや人工皮革。
それぞれに特性と魅力があるので、お子さまのニーズに合わせて選ぶことが大切です。
ランドセルの素材①コードバン
コードバンは馬の臀部から取れる希少な革で、そのなめらかな手触りと光沢が特徴です。
耐久性にも優れ、長年使うほどに深みと艶が増し、独特の風合いとなり、誰が見ても一目で高い品質であることがわかるほど。
初めの投資は大きいですが、非常に高級感があるうえに耐久性も高く、長く愛用できる点を考慮するとコストパフォーマンスも良好だと言えます。
コードバン素材ともなるとほぼ間違いなく職人の手づくりであり、必ずと言っていいほど保証も付いていますから、修理が必要な際にも安心です。
ランドセルの素材②牛革
牛革はその耐久性と普遍的な高級感で多くの方に選ばれています。
他の革と比べても比較的やわらかく、丈夫で、使い込むほどに味わい深くなります。
また水濡れや汚れにも強く、お手入れが比較的簡単なのも魅力です。
色や質感のバリエーションも豊富で、お子さまの個性を表現するのにぴったり。
長く愛用できる牛革ランドセルは、学校生活の大切なパートナーとなるでしょう。
ただし、牛革であればどのランドセルでも高い品質であるとは言えません。
牛革ランドセルを選ぶ際は、革の質感や色の確認はもちろん、重さや背負い心地も大切です。
ランドセルの素材③クラリーノ
クラリーノは人工皮革の一種で、軽量性と丈夫さが魅力です。
雨に濡れても大丈夫な撥水性や、汚れがつきにくくお手入れがかんたんな点も、忙しい毎日にはうれしい特徴です。
色の種類は本革素材よりも豊富で、お子さまの好みや個性に合わせた選択ができるでしょう。
光沢感のある表面は見た目にも美しく、お子さまが自慢したくなるようなデザインが多いです。
クラリーノ製ランドセルは、耐久性とファッション性を兼ね備えているため、お子さまの成長と共に長く愛用いただけます。
耐久性については革素材には及びませんが、その軽さとお手ごろな価格が最大の魅力だと言えます。
なお、黒川鞄工房のクラリーノ素材は牛革素材とのハイブリッド。
クラリーノと牛革の良いところを併せ持つ、唯一無二の素材として非常に人気です。
ランドセルの素材④人工皮革
人工皮革は軽量で扱いやすい素材として人気で、大量生産品などでは基本的に全て人工皮革です。
雨や汚れに強く、毎日のお手入れが簡単なのが特徴。
朝の忙しい時間にも、サッとひと拭きでキレイになります。
この素材は、色鮮やかでデザインのバリエーションも豊富。
お子さまの個性を反映した楽しいデザインを選べるのも魅力の一つです。
ただし、高級感や耐久性の点では、他の素材にはどうしても見劣りするのが難点。
ですが価格が抑えられることから、消耗品と割り切り選択されるご家庭も一定数おられます。
ランドセルの素材による違いの特徴
ここでは、素材の違いについて、改めて見比べてみましょう。
コードバンは、最上級の革素材として知られ、その光沢となめらかな質感は他の素材にはない高級感を持っています。
前述の通り耐久性も高く、長く使えば使うほど味わい深くなる素材ですが、価格は他の素材に比べやや高め。
次に、牛革は一般的なランドセルによく使用される素材で、丈夫さと耐久性に優れています。
コードバンよりも高級感ではどうしても見劣りし、耐久性もやや低くはなりますが、よほどのことがなければ必要十分。
使い込むほどにやわらかくなり、独特の風合いが出てきます。
お手入れをしっかりとすれば、6年間しっかりとお子さまを支えてくれるでしょう。
クラリーノなどの人工皮革は軽量で丈夫なのが特徴です。
色のバリエーションも豊富でお手入れが簡単。
雨にも強く、日々の忙しさの中でのメンテナンスの手間を軽減してくれます。
さすがに高級感や耐久性は、革製品と比べると物足りなく感じるかもしれません。
軽さを求めるならクラリーノを選ぶのも良い選択だと思います。
ランドセルに高級感・耐久性を求めるなら革素材がおすすめ
ランドセルはお子さまの小学校生活を通じて長く使うもの。
特に高級感と耐久性、コストパフォーマンスを重視するなら、革素材がおすすめです。
コードバンや牛革は、時間と共に風合いが増し、長年愛用するほどにその価値が高まります。
人工皮革では使い込むことでどうしてもくたびれた質感になりますが、革素材の場合は、使い込むほど味わいが生まれます。
6年間という長い時間を共にする大切な物ですから、少しだけ予算を増やして革素材を選択してみるのも良いのかもしれませんね。
何がいい?ランドセルの人気の素材ランキング
小学校入学を控えるお子さまにぴったりのランドセルを選ぶ際、素材の選択はとても重要です。
ここでは、ランドセルによく使われる素材の特徴と人気をランキング形式でご紹介します。
なお数値につきましては、一般社団法人日本鞄協会ランドセル工業会「ランドセル購入に関する調査 2023年」を参考にしています。
1位:クラリーノ 33.0%
軽さと耐久性を兼ね備えた人工皮革で、扱いやすさが魅力です。
通常の人工皮革とは異なり、より質感が高く軽量である点が支持されています。
雨に強く、お手入れも簡単。
カラーバリエーションが豊富で、お子さまの好みに合わせやすいです。
最近では、クラリーノと本革のハイブリッド素材を使った新しい素材のランドセルも注目を集めています。
2位:牛革 21.8%
すべてのランドセルの中、また本革の中でもいちばんポピュラーな選択だと言えるでしょう。
使い込むほどにやわらかくなり、独特の風合いが生まれます。
人の歴史の中でも、最も長い年月を愛用されてきた革素材。
その高い質感と耐久性、味わい深さは歴史が証明していると言っても言い過ぎではありません。
6年間の小学校生活でも修理が必要ないほど耐久性も高く、安心して使える頼れるパートナーとなるでしょう。
3位:コードバン(馬革) 3.5%
最高級の革として知られるコードバンは、独特の光沢となめらかな触り心地が特徴。
価格は高めですが、その耐久性と上品な見た目で人気です。
とにかく質感にこだわりたいご家庭には、これ以上に適した素材はないと言えるでしょう。
多くの購入者の中で3.5%のご家庭が選択されていることから、多くの方が思っている以上に選ぶご家庭は多いのです。
大切なお子さまに、本当に良いものを使ってもらいたいと考えるご家庭はぜひご検討ください。
一度、本物を見ることでその違いを実感していただけると思います。
4位:その他人工皮革など 6.2〜35.5%
経済的で軽量、そしてカラフルなデザインが多いのが魅力なのが人工皮革です。
物持ちの良いお子さまで、かつ経済性と軽量さを求めるのであれば選択肢として考えるのも良いと思います。
ただし基本的には量産品ですから、保証面なども考慮して慎重に選ぶことを強くおすすめします。
耐久性はあまりないため、人工皮革の端や表面が擦り切れて布地が見えてしまい、買い替えが必要になるということもあるかもしれません。
【まとめ】軽さならクラリーノ、高級感と耐久性なら革素材
お子さまにとっての最適なランドセルを選ぶ際は、素材の特性をよく理解することが大切です。
軽さを重視するならクラリーノが、耐久性と高級感を求めるなら牛革やコードバンがおすすめです。
ランドセル選びは、お子さまの小学校生活を象徴する大切な一歩。
素材の特性を踏まえ、お子さまにとって最高のランドセルを見つけられることを切に願います。