小学校入学前のランドセル選びは、ご家族の皆さまにとって大切な一大イベントですよね。
6年間の通学をともに乗り越えたランドセルは、お子さまの成長と思い出がぎっしり詰まった宝物。
しかし、卒業後は使わなくなってしまうことも多いのが現実です。
そこで、「使わなくなったランドセルは何ゴミとして出せばいいのか?」「捨てる以外に活用方法はないの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
今回は、プロのランドセル革職人の観点から、ランドセルを正しく処分するための分別方法や、捨てずに再利用するアイデアまで幅広くご紹介します。
愛着のあるランドセルを手放す前に、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ランドセルの最後の旅立ちも、悔いのない形で送り出してあげましょう。
ランドセルは何ゴミになる?分別方法を解説


長年使ったランドセルを「いざ処分しよう」と思ったとき、どのゴミに出せばいいか迷う方は多いと思います。
実はランドセルの素材によって分別方法が変わることもあるため、注意が必要です。
自治体によって回収ルールが異なる場合があるので、お住まいの地域のゴミ出しルールを確認することが大切です。
ランドセルの素材別分別手順
ランドセルの主な素材としては、「牛革」「コードバン(馬革)」「クラリーノ®F(人工皮革)」が挙げられます。
さらに職人仕立ての高級モデルなど、多彩な素材・加工が施されているものがあります。
牛革モデルの場合
牛革は天然の本革。可燃ゴミに出す自治体もあれば、大きさの都合で粗大ゴミ扱いとなる場合もあります。本革製のランドセルは金具部分が付いているため、取り外しを求められる地域もあるので要確認です。
コードバン(馬革)モデルの場合
コードバンは馬の臀部(しり部分)から採取される希少な素材です。コードバンのランドセルは厚みがあり、金具もしっかりしたものが多いので、基本的に粗大ゴミとして扱われるケースが多いでしょう。ただし、こちらも革自体は可燃ゴミとされる場合があり、サイズ制限の関係で粗大ゴミになるかどうかを自治体に確認する必要があります。
クラリーノ®F(人工皮革)モデルの場合
クラリーノ®Fなど人工皮革を使ったランドセルは比較的軽量で丈夫な点が人気です。多くの場合は「可燃ゴミ」として処分する自治体が多いですが、こちらも体積が大きいなら粗大ゴミとして扱われる可能性があります。
地域ごとのゴミ分別ルールの確認
ランドセルは、可燃ゴミ・不燃ゴミ・粗大ゴミのどれに該当するかが自治体によって異なります。
特にサイズが大きいことから、粗大ゴミ扱いとなるケースも多いため、事前に役所や自治体のホームページなどで確認しましょう。
「金具部分は取り外して金属ゴミに出す」「革部分は可燃ゴミに出す」といったルールが設けられている地域もあるので、必ず地域の分別方法に従ってください。
ランドセルをゴミとして捨てる前にできるリサイクルと再利用の方法


思い出が詰まったランドセルを「ゴミ」として捨ててしまうのは、少し寂しい気がしますよね。
まだ使える状態であれば、他にもたくさんの再利用方法が存在します。
まずは「捨てる」選択肢を取る前に、以下の方法を検討してみるのはいかがでしょうか。
リサイクルショップでの売却
比較的新しく、目立った傷が少ないランドセルであれば、リサイクルショップでの買取を検討できます。
特に黒川鞄工房はばたく®️ランドセル「匠・日本」のような高級ラインや、コードバンや牛革など耐久性の高いモデルは需要があり、良い値段で買い取ってもらえる可能性も。
売却すればお小遣いにもなり、再び誰かに使ってもらえるのはうれしいですよね。
フリマアプリやオークションサイトでの売却
最近はフリマアプリやネットオークションを活用してランドセルを売買する方も増えています。
リサイクルショップに比べてやりとりは手間ですが、高級コードバンモデルやレアカラーのランドセルだと、市場価格より高めの値段で取引されることも。
写真をしっかり撮影し、傷や汚れの有無を正直に伝えることが大切です。
寄付をする
海外では日本のランドセルが「品質が高く丈夫な鞄」として喜ばれることがあります。
社会貢献活動として、ランドセルを海外の子どもたちに送るNPOやNGO団体もあるので、寄付先を調べてみるのも選択肢のひとつ。
お子さまの思い出を誰かに引き継いでもらえるという点で、気持ちがあたたかくなる方法です。
親戚や友人へ譲る
「うちの子はもう使わなくなったけれど、親戚や友人のご家族のお子さまがこれから小学生になる」というシチュエーションなら、必要としている方に譲るのもおすすめです。
状態の良いランドセルなら喜んでもらえるでしょうし、実際に人と人とのつながりで譲渡するので安心感もあります。



ランドセルの再利用は、ご家庭の思い出を未来へつなぐ素敵な方法ですね。
ランドセルのリメイクアイデア|捨てずに思い出を残せる再利用方法


「6年間、毎日背負ったランドセルを簡単には捨てられない」と感じる方には、リメイクという選択肢があります。
特に牛革やコードバン、クラリーノ®Fの丈夫なランドセルは、素材そのものがしっかりしているので、さまざまな形に生まれ変わらせることが可能です。
ランドセルの思い出を残せるミニランドセル
代表的なリメイク例として人気なのが、ランドセルを小さくつくり直した「ミニランドセル」です。
厚みのある革素材であれば、オリジナルのかぶせ部分やステッチを生かして、かわいらしい小型版をつくることができます。
インテリアとして飾ったり、お子さまの成人式などの記念品として長く手元に残せるのが魅力です。
財布やペンケースにして長く使う
ランドセルの風合いを活かした「財布」や「ペンケース」に仕立て直すのも、人気のリメイク方法です。
コードバンや牛革は傷がつきにくく丈夫なので、使い込むほどに味わいが増していきます。
お子さまが大人になったあとでも愛用してもらえるかもしれません。
小物として日常的に使うことで、より身近に思い出を感じられますよ。
リメイクはメーカーや専門の業者へ依頼する
リメイク作業は手先が器用な方ならご自分で挑戦も可能ですが、革を裁断し直すには専用の道具と技術が必要です。
そこでおすすめなのが、ランドセルメーカーやリメイクを専門に扱う業者へ依頼する方法です。
黒川鞄工房はばたく®️ランドセル「匠・日本」シリーズのように職人が携わっているメーカーや工房なら、ランドセルの特性を熟知しており、仕上がりも安心感があります。
デザインや用途の要望を細かく伝えて、世界に一つだけの特別なアイテムを生み出してみてはいかがでしょうか。
よくある質問(FAQ)
Q1. ランドセルをリサイクルショップで売るにはどうすればいいですか?
まずは店舗に問い合わせをして、ランドセルの買い取りを行っているか確認しましょう。
その後、お店に持ち込む前に軽く汚れを拭いたり、型崩れを整えるなどメンテナンスをしておくと査定額アップにつながります。
特に牛革やコードバンなどの高級素材は状態次第で買い取り価格が大きく変わるので、傷やシミの有無はしっかり確認し、できる範囲でお手入れをしておきましょう。
Q2. ランドセルをリメイクする際の注意点は?
リメイクでは、ランドセルの革部分を再利用しますが、汚れや傷みがひどい部分は使えない場合があります。
仕上げるアイテムによっては十分な革面積が必要なので、どの部分をどう使うかは業者やメーカーとよく相談すると安心です。
また、リメイクにかかる費用や納期も業者ごとに差があるため、見積もりをしっかり取り、完成イメージの確認を行いましょう。
Q3. ランドセルの分別が難しい場合はどうすればいいですか?
もしゴミの分別が難しい場合は、お住まいの自治体の窓口や環境担当部署に問い合わせることをおすすめします。
素材やサイズによって扱いが変わるケースも多いので、直接聞いてみれば間違いないでしょう。
もしくは、粗大ゴミ受付センターなどに相談して「金具部分は取り外す必要があるか」「回収日時の指定はどうなっているか」など詳細を確認するとスムーズです。
まとめ


お子さまと6年間をともにしたランドセルは、捨てるにはもったいない思い出がたくさん詰まっています。
自治体のルールを守って処分するのも一つの方法ですが、まだ使える状態であれば、リサイクルショップやフリマアプリでの売却、寄付、そしてリメイクなど、さまざまな再利用方法があります。
なかでも、ランドセル自体が「コードバン」「牛革」「クラリーノ®F」などのしっかりした素材なら、リメイクして財布やミニランドセルにするのも素敵なアイデアです。
大切なお子さまの思い出をどのように活かすかは、ご家族の皆さまのご希望次第。
ぜひ今回ご紹介した方法を参考に、ランドセルのセカンドライフを考えてみてください。
6年間の思い出が詰まった特別なランドセルだからこそ、捨てる前にできる選択肢をしっかり検討して、思い出も一緒に形に残してあげられたら素敵ですよね。
少しでも皆さまのお役に立つことができれば幸いです。



どんな旅立ちでも、ランドセルが最後まで家族の一員でいられるよう、素敵な送り方を選んでくださいね。