牛革製品は、その高級感と耐久性から世界中の多くの方々に愛用されています。
しかし、初めてお店で牛革製品を手に取った際に、その硬さに驚かれる方も少なくありません。
牛革を快適に長く使用するためには、革との付き合い方を知っておくことが重要です。
本記事では、新品の牛革を自然になじませる具体的な方法や、日常でできるお手入れ方法について詳しくご紹介します。
あなたが愛用する牛革製品を長持ちさせるための参考にしていただければ幸いです。
新品の牛革製品が硬い理由
牛革製品の魅力はその高級感と耐久性にありますが、新品の状態ではどうしても硬さを感じることが多いです。
これは、牛革が天然素材であり、製造過程でより丈夫に仕上げられているためです。
他にも革は動物の皮を加工してつくられるため、その繊維構造が密でしっかりとしており、はじめのうちは硬さが残るのが通常なのです。
ですが、日常の使用によって少しずつやわらかくなり、あなたの手になじんでいきます。
特にバッグや靴など、頻繁に使用するものは、最初の硬さが少し負担に感じることもあるでしょう。
靴は靴擦れして痛い思いをすることもあるかもしれません。
しかし、それでもたくさん使い込み、正しい手入れをすることで、あなたの体に合わせて自然にやわらかくなるので安心してください。
新品の牛革をやわらかくするメリット
牛革をやわらかくすることには多くのメリットがあります。
まず何よりもやわらかくなることで製品自体の使い心地が格段に向上します。
例えば、バッグはやわらかくなることで物を入れての持ち運び、靴は歩行がより快適になり、長時間の使用でも疲れにくくなります。
特に日常的に使用するアイテムにおいては、程よいやわらかさが快適に使えるための重要なポイントとなります。
また、やわらかくなることで製品の形状があなたの体に合わせて変化し、使い込むほどに自分のスタイルや体型に自然にフィットするようになるのです。
さらに、革がやわらかくなるだけでなくエイジングと呼ばれる革特有の経年劣化により、製品に独特の風合いが加わります。
使い込むほどに革に味わいが増し、他にはない世界に一つだけしかない愛用品の風合いを楽しむことができるでしょう。
このようなエイジング効果は、牛革製品ならではの魅力であり、長く愛用するほどに美しくなるとともに愛着が深まります。
牛革をやわらかくする方法
牛革は使用していくうちに自然とやわらかくなりなじむものです。
そのため無理やりやわらかくする必要はありませんが、日頃のお手入れによって確実にやわらかくなじませていくことができます。
ここでは自然となじみやすくするためのいくつかの方法を紹介します。
方法1:レザーオイルを塗り込む
ブラッシングをする
最初に、革表面の汚れやほこりをしっかりと取り除くために、やわらかいブラシでやさしくブラッシングします。
このステップは、レザーオイルを均一に塗り込むためにとても大切な作業です。
汚れが残ったままオイルを塗ると、革の汚れが取れなくてシミになったり、美しさを損なう原因となる可能性があるため、丁寧にブラッシングすることをおすすめします。
乾いた布でレザーオイルを塗り込む
次に、乾いたやわらかい布に適量のレザーオイルを取り、革全体に薄く均一に塗り込んでいきます。
この際、力を入れずにやさしく革に染み込ませるように擦り込むことがポイントです。
オイルを多く塗りすぎると革がべたつく原因となるため、少量ずつ丁寧に塗り広げていきます。
特に縫い目や接合部分など、革が擦れやすい部分には重点的にオイルを塗り込むと効果的です。
再度ブラッシングをする
オイルを塗り込んだ後、再度ブラッシングを行います。
これにより、オイルが革全体に均一に行き渡り、余分なオイルがブラシで取り除かれるため、革がべたつかずに自然なやわらかさとなります。
ブラッシングをすることで、オイルが革の内部に浸透しやすくなり、保湿効果が高まりやわらかさが持続します。
定期的にこの手順を繰り返すことで、革は徐々にやわらかくなり、耐久性も向上します。
方法2:手で揉み込んでなじませる
革を温かい部屋に置き温める
次の方法として、革をあたたかい環境に置くことが挙げられます。
革は温度が上がることでやわらかくなりやすくなるため、牛革製品をあたたかい部屋に置いておくと効果的です。
直射日光が当たらない場所で、室温が20度前後の環境が理想的です。
急激な温度変化は革にダメージを与える可能性があるため、ゆっくりとあたためることが大切です。
しっかりやさしく牛革の繊維をもみほぐす
あたたまった革を手でしっかりと揉みほぐすことで、革の繊維が自然にやわらかくなります。
この作業は、革全体を均一にやわらかくするために必要なステップです。
力を入れすぎず、優しく、繰り返し揉み込むことで、革が自然になじんでいきます。
特に硬さを感じる部分には重点的に揉み込むと、効果が高まります。
あまりに強引にすると型崩れの原因ともなるため、ある程度の揉みほぐし程度にしておきましょう。
特に革ジャンなど革の服に有効な方法です。
牛革のやわらかさを保つための手入れ・保管方法
定期的に牛革へレザーオイルを塗る
牛革のやわらかさを保つためには、定期的なお手入れが欠かせません。
特に、レザーオイルを定期的に塗ることで、革の乾燥を防ぎ、やわらかさを維持することができます。
使用頻度や使用環境に応じて、少なくとも月に1回程度のペースでオイルを塗り込むことをおすすめします。
これにより、革の内部に潤いが保たれ、長期間にわたって美しさとやわらかさを維持できるでしょう。
湿気の溜まらない場所に保管する
牛革は湿気に弱いため、保管場所にも注意が必要です。
使わない時は湿気が少なく風通しの良い場所に保管しましょう。
湿気が多いと革がカビたり、変色したりする原因となります。
また、直射日光が当たらない場所に保管することで、革の色褪せや乾燥を防ぐことができます。
長期的な保管時には、靴やバッグであれば新聞紙を詰めて形を保つなどし、可能なら不織布に包むと良いでしょう。
まとめ
牛革製品は、その高級感と耐久性から多くの方々に選ばれていますが、新品で購入した際、かなりの硬さに悩むこともあるでしょう。
しかし、適切な方法で革をやわらかくすることで、少しずつではありますが時間をかけて快適な使用感に育てることができます。
レザーオイルを塗り込む方法や、手で揉み込んでなじませる方法を実践し、定期的なお手入れを心がけることで、牛革製品のやわらかさと美しさを長く保つことができるでしょう。
あなたの愛用品を末永くお使いいただけるよう、ぜひこれらの方法を試してみてください。