「ランドセルの素材でよく聞く『合皮』って、一体どんなものなんだろう?」
「軽くてお手入れが簡単って聞くけど、本当に6年間もつのかな?
本革のランドセルと比べて、具体的にどう違うの?」
ランドセル選びをしていると、必ずと言っていいほど出会う「合皮(ごうひ)」、あるいは「人工皮革(じんこうひかく)」という素材。
最近のランドセルの多くに使われているけれど、その実態については「なんとなく知っているけど、詳しくは分からないかも…」というお父さんお母さんも多いのではないでしょうか。
私たち黒川鞄は、主に上質な本革を使ったランドセルをお作りしていますが、もちろん合皮のランドセルが持つ素晴らしい点もたくさんあることを知っています。
素材それぞれの特徴を正しく理解して、お子さまにピッタリの一つを選んでいただくことが、何よりも大切だと考えているんです。

合皮のランドセルも、本革のランドセルも、それぞれに素晴らしい魅力があります。素材の特徴を知って、お子様にぴったりのランドセルを見つけてくださいね。
この記事では、そんな「合皮」のランドセルについて、「そもそも合皮って何?」という基本的なところから、気になるメリットやデメリット、そしてランドセル選びの永遠のテーマ(?)かもしれない「本革のランドセルとどっちがいいの?」ということまで、皆さまの疑問に分かりやすく、そして徹底的にお答えしていきます!
これを読めば、合皮ランドセルのことがよーく分かって、「我が子にはこの素材がピッタリ!」と自信を持って選べるようになるはずですよ。
まずは基本から!ランドセルの「合皮」ってどんな素材?


「合皮、合皮って言うけど、そもそも何でできてるの?」
まずは、そんな基本の「キ」から、一緒に見ていきましょう!
「合皮」と「人工皮革」って同じもの?ランドセルに使われる主な合皮の種類(クラリーノなど)
ランドセルの素材で「合皮」という言葉と並んでよく聞くのが「人工皮革」という言葉。
この二つ、実はちょっとだけ意味合いが違うこともあるんですが、ランドセルの世界では、だいたい同じような意味で使われていることが多いです。
どちらも、天然の革ではなく、化学的に作られた素材のことを指しています。
ランドセルに使われる代表的な人工皮革としては、「クラリーノ」という名前を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
クラリーノは、株式会社クラレが製造している人工皮革のブランド名で、軽くて丈夫、そしてお手入れがしやすいことから、本当にたくさんのランドセルに使われています。
他にも、「コードレ」や「タフガード」、「ベルバイオ」といった様々な種類の人工皮革があり、それぞれに少しずつ特徴が違うんですよ。
例えば、傷に特に強い加工がされていたり、より本革に近い風合いを持っていたり。
ランドセルのカタログなどを見ると、使われている人工皮革の種類が書いてあることが多いので、チェックしてみるのも面白いかもしれませんね。
合皮ランドセルのここが良い!知っておきたい主なメリットとは?
では、そんな合皮(人工皮革)のランドセルには、どんな良いところがあるのでしょうか。
主なメリットを挙げてみると…
- 軽い! (これが一番の魅力と感じる方も多いです)
- 水に強い! (雨の日も比較的安心です)
- お手入れが簡単! (汚れてもサッと拭けばOKなことが多いです)
- 色のバリエーションが豊富! (カラフルなランドセルもたくさんあります)
- 比較的、お値段がお手頃なものが多い!
こんなところが挙げられます。
なんだか、とっても実用的で魅力的に聞こえますよね!
それぞれのポイントについては、後ほどもっと詳しくご紹介しますね。
ちょっと気になる…合皮ランドセルのデメリットや注意点ってあるの?
もちろん、良いところばかりではありません。
合皮のランドセルを選ぶ上で、少し気にしておきたいデメリットや注意点も、正直にお伝えしておきますね。
- 耐久性や経年変化 (本革に比べると、長年使った時の風合いの変化や、表面の劣化などが気になる場合があるかもしれません)
- 高級感や質感 (最近の合皮は本当に進化していますが、やはり本革独特の重厚感や風合いには敵わない、と感じる方もいます)
- 通気性 (本革に比べると、少し蒸れやすいと感じることがあるかもしれません)
こちらも、後ほど詳しくご説明しますので、安心してくださいね。
これって合皮?それとも本革?簡単に見分けるポイントってあるの?
お店でたくさんのランドセルを見ていると、「これって、合皮なのかな?
それとも本革なのかな?」と、ちょっと見分けがつかないこと、ありませんか?
最近の合皮は、本当に見た目が本革そっくりなものも多いですからね。
簡単に見分けるための、いくつかのヒントとしては…
- ランドセルの内側の素材表示タグを確認する! これが一番確実です。
- 匂いを嗅いでみる。 本革には独特の革の匂いがありますが、合皮は無臭か、少し化学的な匂いがすることがあります。
- 断面を見てみる。 もし革の断面が見える部分があれば、本革は繊維状になっていますが、合皮は布地のような基材が見えることがあります。
- 価格帯も一つの目安に。 一般的には、本革の方が合皮よりも高価な場合が多いです。
ただ、これらも絶対とは言えないので、やっぱりお店のスタッフさんに「このランドセルの素材は何ですか?」と聞いてみるのが一番確実で安心ですね。



最近の合皮は本当に本革と見分けがつきにくいものも。迷ったら、遠慮なくスタッフにお尋ねくださいね。
合皮ランドセルの魅力をもっと詳しく!こんなにスゴイ、5つのポイント


さて、ここからは合皮(人工皮革)ランドセルの具体的な魅力を、もっと深掘りしていきましょう!
「へぇ~、合皮ってこんなに良いところがあるんだ!」と、きっと驚かれるはずですよ。
魅力その1 やっぱり「軽い」は正義!お子さまの負担を軽減
合皮ランドセルの最大の魅力と言ってもいいのが、その「軽さ」です!
教科書やノート、水筒など、小学生の荷物は意外とたくさん。
ランドセル自体が軽いと、お子さまの小さな肩への負担を少しでも減らしてあげることができますよね。
特に、小柄なお子さまや、通学距離が長いお子さまにとっては、この「軽さ」は本当に嬉しいポイント。
毎日元気に、そして笑顔で学校に通うための、大きな助けになってくれるはずです。
魅力その2 雨の日もへっちゃら?「水に強い」からお手入れも楽ちん
合皮は、その多くが水に強いという特徴を持っています。
だから、急な雨に降られてしまっても、ランドセル本体が水を吸い込んで重くなったり、シミになったりする心配が少ないんです。
もし汚れてしまっても、固く絞った布でサッと拭けば、簡単にキレイになるものがほとんど。
お手入れにあまり手間がかからないというのも、忙しいお父さんお母さんにとっては、とってもありがたいですよね。
「うちの子、泥んこになって帰ってくることも多いから…」なんていうご家庭にも、合皮のランドセルは心強い味方です。
魅力その3 元気いっぱいでも安心!「傷に強い」工夫もいろいろ
元気いっぱいのお子さまたちは、時にはランドセルを少し乱暴に扱ってしまうこともあるかもしれません。
でも、大丈夫!
最近の合皮ランドセルの多くは、表面に傷がつきにくいような特別な加工が施されています。
例えば、「クラリーノタフロック」のように、”タフ”という名前がついているものは、特に傷への耐性が高められています。
これなら、ちょっとくらい擦ってしまっても、すぐに大きな傷がついてしまう…なんていう心配も減りますね。
もちろん、絶対に傷がつかないというわけではありませんが、本革に比べると、比較的気軽に扱えるという安心感があります。
魅力その4 おしゃれを楽しみたい!「色の種類が豊富」で個性を出せる
合皮のランドセルは、色のバリエーションがとっても豊富なのも大きな魅力!
定番の黒や赤はもちろん、ピンク、水色、ラベンダー、キャメル、グリーン…本当にたくさんの色から選ぶことができます。
パステルカラーの可愛らしいものや、ちょっと大人っぽいシックな色合いのもの、キラキラしたパール加工が施されたものまで、デザインも様々。
お子さまの「この色がいい!」というこだわりを、きっと叶えてあげられるはずです。
カラフルなランドセルは、見ているだけでもなんだかワクワクしてきますよね。
魅力その5 お財布にも優しい?「比較的お手頃な価格」も嬉しいポイント
そして、やっぱり気になるお値段のこと。
合皮のランドセルは、一般的に本革のランドセルに比べて、比較的お手頃な価格帯のものが多い傾向があります。
もちろん、機能やデザインによって価格は変わってきますが、「ランドセルは欲しいけど、できるだけ予算は抑えたいな…」と考えているご家庭にとっては、とても魅力的な選択肢になりますよね。
品質の良い合皮ランドセルを選べば、お値段以上の満足感を得られることも少なくありません。



軽くてお手入れ簡単、カラーも豊富で価格もお手頃。合皮のランドセルには、たくさんのメリットがありますね!
でも、やっぱり気になる…合皮ランドセルの「ホントのところ」


さて、ここまで合皮ランドセルの良いところをたくさん見てきましたが、やっぱり「本当にそれだけなの?
何か気になる点はないの?」と、慎重に考えたい方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、合皮ランドセルの「ホントのところ」について、もう少し踏み込んで見ていきましょう。
「6年間しっかり使える?」合皮の耐久性や経年劣化(ひび割れ・剥がれ)について
「合皮って、本革に比べて長持ちしないんじゃないの…?」
これは、多くの方が気にされる点かもしれませんね。
確かに、以前の合皮製品の中には、数年で表面がボロボロになってしまったり、ひび割れてしまったりするものもありました。
でも、最近のランドセル用に開発された高品質な人工皮革は、耐久性が格段に向上しています。
適切な使い方とお手入れをしていれば、6年間しっかりと使えるものがほとんどです。
ただし、本革のような「使い込むほどに味が出る」という経年変化はあまり期待できません。
むしろ、長年使っていると、どうしても紫外線や摩擦による色あせや、表面の細かな劣化(例えば、フチの部分が少し剥がれてきたり)が見られる可能性は、本革に比べると少し高いかもしれません。
「安っぽく見えたりしないかな…?」見た目の印象や高級感について
「合皮のランドセルって、なんだか見た目が安っぽく見えちゃうんじゃないかしら…」そんな心配をされる方もいらっしゃいます。
これも、一昔前のイメージかもしれませんね。
最近の人工皮革は、本当に技術が進んでいて、見た目も手触りも、本革と見分けがつかないほど高品質なものがたくさん出ています。
もちろん、コードバンのような独特の光沢感や、牛革の持つ重厚な風合いと比べると、違いを感じる方もいるでしょう。
でも、「安っぽい」という印象を受けることは、今の高品質な合皮ランドセルでは少なくなってきていると言えるでしょう。
むしろ、発色の良さやデザインの自由度は、合皮ならではの魅力です。
夏場は大丈夫?「通気性」や「蒸れやすさ」ってどうなの?
背中に直接触れるランドセル。
特に汗をかきやすい夏場は、「通気性」も気になりますよね。
一般的に、本革は呼吸する素材なので、合皮に比べると通気性に優れていると言われています。
そのため、合皮のランドセルは、本革に比べると少し背中が蒸れやすいと感じるお子さまもいるかもしれません。
ただ、最近のランドセルは、合皮・本革に関わらず、背あて部分の素材や形状に工夫を凝らして、通気性を高めているものがほとんどです。
例えば、凹凸のあるクッション材を使ったり、吸湿性・速乾性に優れた素材を使ったり。
なので、「合皮だからすごく蒸れる!」と過度に心配する必要はないかもしれませんが、汗っかきのお子さまの場合は、背あての構造などもチェックしてみると良いでしょう。



合皮の気になる点も正直にお伝えしました。でも、技術の進歩でデメリットもかなり解消されてきているんですよ。
究極の選択!?「合皮」と「本革」、うちの子にはどっちがいいの?


さあ、いよいよ核心に迫ってきました。
「で、結局、合皮と本革、どっちを選んだらいいの!?」
これは、ランドセル選び最大の悩みどころかもしれませんね。
特徴を徹底比較!合皮ランドセルと本革ランドセルの違いを整理してみよう
ここで一度、合皮ランドセルと本革ランドセルの主な特徴を、分かりやすく整理してみましょう。
特徴 合皮(人工皮革) 本革(牛革・コードバンなど)
重さ 軽いものが多い 合皮に比べるとやや重め
価格 比較的お手頃なものが多い 高価なものが多い
水濡れ 強い 注意が必要(防水加工あり)
お手入れ 簡単 定期的なケアで風合いが増す
耐久性 向上しているが、経年劣化の可能性あり 非常に高く、使い込むほど味が出る
傷 比較的つきにくい加工のものが多い 種類による(コードバンは傷に強い)
色の種類 非常に豊富 比較的落ち着いた色合いが多い
風合い 均一で美しい 自然な風合い、高級感、使うほどに馴染む
通気性 本革に比べるとやや劣る可能性あり 比較的良い
こうして比べてみると、それぞれに良いところと、少し気になる点があるのが分かりますね。
「軽さ」と「お手入れ」重視なら合皮?「風合い」と「丈夫さ」なら本革?
もし、あなたがランドセル選びで、
- 「とにかく軽いものがいい!」
- 「お手入れはできるだけ簡単な方が助かる!」
- 「カラフルで可愛いデザインが好き!」
- 「予算はできるだけ抑えたい!」
と考えるなら、合皮(人工皮革)のランドセルが、きっと良い選択肢になるでしょう。
一方もし、
- 「6年間、しっかりと使える丈夫さが一番!」
- 「本革ならではの風合いや高級感を大切にしたい!」
- 「使い込むほどに味が出る、そんなランドセルがいいな」
と考えるなら、本革(牛革やコードバン)のランドセルが、その願いを叶えてくれるかもしれません。
迷ったらコレを考えて!素材選びで後悔しないための大切な視点
どちらの素材にも魅力があって、ますます迷ってしまう…そんな時は、一度原点に立ち返ってみましょう。
「お子さまにとって、どんなランドセルが一番良いのだろう?」
「我が家のライフスタイルや価値観に合うのは、どんなランドセルだろう?」
例えば、小柄で体力に少し自信がないお子さまなら、軽さを重視して合皮を選ぶのも良いでしょう。
物を大切に長く使うことを教えたい、本物の良さを感じてほしい、と願うなら、本革のランドセルも素晴らしい選択です。
大切なのは、親子でたくさん話し合って、実際に色々なランドセルを見て、触って、背負ってみて、「これだね!」と心から納得できる一つを見つけること。
素材の特性をよく理解した上で、自信を持って選んだランドセルなら、きっと6年間、お子さまの最高の相棒になってくれるはずです。



合皮か本革か…究極の選択ですよね。でも、一番大切なのは「お子さまに合うかどうか」。親子で納得のいくランドセル選びをしてくださいね。
私たち黒川鞄では、主に本革のランドセルをおすすめしていますが、それは革が持つ温もりや、使い込むほどに深まる愛情を大切にしているからです。
でも、一番大切なのは、お子さまとご家族が笑顔になれるランドセル選び。
そのお手伝いができれば、こんなに嬉しいことはありません。
ランドセルの「合皮」について、少しでも理解を深めていただけたでしょうか。
たくさんの情報があって、悩むことも多いランドセル選びですが、この記事が、皆さまの「これだ!」という運命のランドセルとの出会いを、ほんの少しでも後押しできたら幸いです。